敦煌莫高窟修復事業
1987年世界文化遺産として国連ユネスコにより登録された敦煌莫高窟。
「こんな素晴らしい文化遺産をなんとか守りたい」と準備を進め、2004年に「敦煌と日本の友好の会」を立ち上げました。現存する492窟の内3分の2の窟に崩壊の危機が迫っていたため、修復すべき窟を敦煌研究院と合議して選出し、1つの洞窟に2年~4年をかけて修復を進めていきました。
2004年(平成16年)
友好の会発足
敦煌莫高窟の壁画の保存と修復に協力するため、「敦煌と日本の友好の会」を発足。代表世話人大洞龍明。
修復の様子
敦煌莫高窟の修復技術は大変高く、化学的分析の後、細微作業の積み重ねで、修復されてゆく。
2005年(平成17年)
217窟修復
南壁の法華経変(初唐)。この窟は大きな窟のひとつで、損傷部分も大きく早急な修復を必要としていた。
320窟修復
南壁の阿弥陀経変図。天井の千仏も美しい(アメリカのウォーナーが1924年に左右の壁画が持ち帰った)
2006年(平成18年)
45窟修復
西壁の龕内、中央に趺坐仏・阿難・迦葉・観音・大勢至・南北天王の塑像、龕頂に見宝搭品が描かれている。
57窟修復
南壁中央説法図中の弥勒菩薩(左下図)と脇侍菩薩(右下図)。美人窟として有名だが、飛天や塑像も美しい
2008年(平成20年)
第103窟修復
東壁・文殊菩薩(左)
東壁・維摩詰変図(右)
2010年(平成22年)
第23窟修復
南壁に描かれた法華経変図(盛唐時代)。大きな窟ではないが、塩害による損傷が激しく、修復に急を要した
第44窟修復
大変大きな窟の為、4年もの歳月が修復にかかった。 写真は主室・北壁東側2つの龕と西方浄土変図と観音菩薩図と千佛が描かれている。
【お問い合わせ】
「敦煌と日本友好の会」事務局 中央事務所岐阜県岐阜市金竜町3-9
TEL 058-264-1829